Oceanテック2021

助教の平井です。

6月30日に渋谷QWSで開催された「OceanDNAテック2021 環境DNA技術はどこまで進むか?」に参加しました。

 

https://shibuya-qws.com/oceandnatech2021

 

環境DNA解析は魚類や哺乳類を中心として、直接捕獲が難しい生物の検出を可能にする技術として近縁急速に注目を集めています。

ワークショップ内では環境DNAの自動採集・解析装置や実際に環境DNAを使った魚類相の研究についての発表があり、最新の技術や研究成果、また現状の課題などが議論されました。特に印象的であったのは環境DNA解析を受託する企業の発表です。研究者はよりよい研究成果をだすことに目が行きますが、企業は同時に利益を出さなければなりません。色々と考えることも多いですが、環境DNAの将来性について再確認できる充実の内容となりました。

 

私は動物プランクトンのメタバーコーディングについての発表をして、広域調査から食性解析、モニタリングへの導入など適用例について紹介をしました。動物プランクトンはプランクトンネットも用いると比較的容易に個体が採集可能なため、大型生物に比べると環境DNA解析のメリットは少ないです。一方、同じ環境DNA試料からバクテリア~鯨までの分類群を横断した解析が可能なのは環境DNAの大きな強みとなります。また、ネット採集では見れない細かなスケールの動物プランクトンの空間的なすみ分けも解析可能であると期待しています。



微生物分野、濱崎先生による趣旨説明。

渋谷駅からすぐの15階の会場で、渋谷の街を見渡せるお洒落な空間でした。

2021年07月02日