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オーシャンDNAテック2023


助教の平井です。11/1-11/2に大気海洋研究所でOceanDNAテック2023が開催され、発表も行いました。

 

http://ecosystem.aori.u-tokyo.ac.jp/OceanDNAtech/

 

環境DNAを中心とした最新の技術の紹介から社会実装まで、また微生物から大型生物まで、幅広い講演がありました。私は狭義の環境DNA研究はほとんど行ってないのですが、微小生物自体のDNAも含む広義のDNA/RNA解析ということで、動物プランクトンの分子生物学的手法について紹介させていただきました。その他にも自動サンプラーやウイルス・微生物、魚類の環境DNA研究など話題は様々でそれぞれの技術はもちろんなのですが、ネットワーク形成など本当に進んでいるなと実感しました。動物プランクトンでは分子生物学的手法の普及が遅れ気味なので、今後頑張らなければいけません。普段の学会と違うのは環境アセスなどの起業の参加者が多い点でしょうか。今回は3回目の開催ですが、人脈形成の場にもなってますし、個人的にも共同研究につながるような話が出来て非常に有意義な時間でした

 

 

濱崎先生による趣旨説明

 

また、今回は口頭発表の他にポスターセッションもありました。研究室からはポスドクのZhouさん、博士課程の玉蟲さんが参加し、多くの質問をもらえたようです。

 

 

平井惇也,動物プランクトンの分子生態学のこれまでと今後

Fanyu Zhou, Junya Hirai, Koji Hamasaki, Takuya Sato, Sachiko Horii, Kazutaka Takahashi, Atsushi Tsuda. Community structure and feeding ecology of euphausiids in the low-latitude Indian and Pacific Oceans)

玉蟲奈佳子・平井惇也・大西拓也・周凡煜・津田敦.メタバーコーディングによる東部インド洋・太平洋低緯度域における動物プランクトンの群集解析

 

 

2023年11月08日

柏キャンパス一般公開

10/27-28に柏キャンパス一般公開が行われました。コロナで中止やオンライン開催が続きましたが、久々の実地開催です。浮遊生物グループは普段はなかなか見ることの出来ない標本の展示を行いました。またプランクトンネットで採集された親潮域・黒潮域の試料も来場者に観察してもらいました。北の海のほうが大きいプランクトンが多くて、南の海のほうが小さいなど、海域による違いも目に見て分かってもらえたかと思います。また、学生の皆さんが頑張ってくれてオリジナルパーカー・ステッカーの作成も行いました。ステッカーは500枚作って来場者に配布しましたが、最後には50枚も残ってない盛況ぶりです。我々のように人数の少ない研究室では運営もなかなか大変ですが、普段はあまり見ることのないプランクトンの世界にも触れてもらえたかと思います。子どももたくさん来てくれました。少しでもプランクトンに興味を持ってくれたら嬉しい限りです。

 

2階からとった写真。1階のエントランスフロアでの展示を行いました。これはまだ人が少ない時です。


浮遊生物グループの展示。生きているプランクトンも見せたかったので、前日にキャンパス内で採集も行いました。柏ももう少し海に近いといいのですが。



2023年10月30日

最近の研究室

9月はなかなか忙しい時期で、すっかりホームページ更新もサボってました。最近の研究室としては9月6日に半期に一回の成果報告会を行い、成果報告後は久々にBBQを行いました(写真なし)。また、9/12には関連研究室の齊藤教授の還暦祝いが行われました。来月、再来月にも各種シンポジウム、学会、一般公開もあるし、来年の国際学会での発表に向けて皆準備を進めています。昨年、一昨年と違いイベントが増えてきています。

 

 

柏の葉キャンパスから歩いて10分ほどのT-siteにて。久々に駅から歩きましたが、うなぎ屋とかラーメン屋とか色々と新しいお店が出来ていて驚きました。

2023年09月29日

2023年日本ベントス学会・日本プランクトン学会合同大会(函館)

2023年9月1-3日に2023年日本ベントス学会・日本プランクトン学会合同大会が北海道大学函館キャンパスで開催されました。2019年以来の対面開催です。浮遊生物グループから平井と飴井が発表しました。飴井さんは学生優秀発表賞受賞です!!


〇飴井佳南子・平井惇也・Erica Goetze・西部裕一郎
分子生物学的手法による浮遊性多毛類オヨギゴカイ科の全球的な種多様性解明

〇平井惇也
ゲノムスキミングによる動物プランクトン有用遺伝子配列の取得

 

対面開催の良い点は発表が終わったあとにもあーだこーだと議論できることでしょうか。色々な場所に仕事でいけるのも役得です。個人的には高校生の時に旅行して以来の函館だったのですが、海の幸とともに楽しい時間が過ごせました。来年は島根での開催とのことです。

 

 

たまたま乗船のため函館にいたOBのO西さん(水研釧路庁舎)。ジンギスカンを焼いてます。家にクーラーがなくて辛いそうです。

 

飴井さんの発表。おそらく最大視聴率でした。

 

 

受賞おめでとうございます!

 

 

2023年09月03日

KS-23-11航海

7/17から7/28まで、西部准教授主席の新青丸KS-23-11次航海が行われました。鹿児島を出発して四国沖の黒潮域を観測する調査です。浮遊生物Gからは西部、山下、平井、飴井、張の5人が参加です。主な目的なマイクロプラスチックの採集ですが、新型の多層式ネットを用いた動物プランクトンの採集も行いました。私(平井)は新青丸が出来た2013年の習熟航海以来の乗船で、実に10年ぶりでした。今までに記憶にないくらい良い天候が続き、荒れることなく順調に観測が進み、早めに東京湾にも入れました。次回の乗船があれば釣り竿を忘れないようにしたいと思います。今回も写真をほぼ撮らなかったので、もらいものがほとんどです。マルチプルコアラ―による採泥など、普段プランクトンを扱うと行わない観測も経験できました。



桜島を眺めながら鹿児島を出航。とにかく暑い航海でした。



新型の多層式ネット。船を走らせながら層別にプランクトンを採集します。

今回はこれが上手くいって本当に良かった。



おなじみのCTD。環境DNAやプラスチックのための採水も行います。



プラスチック採集のためのニューストンネット。プラスチックが目的ですが、同時に入る生物を眺めるのも楽しいです。



マルチプルコアラ―による採泥。普段使うことが少ないので新鮮な観測です。



べた凪の海。大きく揺れることなく平和な航海でした。




 

2023年08月02日
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